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山洋教室
停電の基礎知識と対策

2時間目 「停電の種類」とは?

停電の種類には,「瞬低(しゅんてい・瞬時電圧低下)」「瞬停(しゅんてい・瞬時停電)」「停電」の3種類があります。

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ここでは,下図のように,送電線Aに雷が落ちた場合の3パターンの電源トラブルを解説していきます。

送電のしくみ

停電時の送電状況

瞬低(しゅんてい・瞬時電圧低下)の定義とは

発電所を出発し,2回線で送られた電気は,途中の変電所で2回線を一つにまとめます。それを再度,2回線に分けて次の変電所でまとめます。そのため,雷が送電線Aに落ちるとその瞬間に,変電所内でも電圧が低下するため,そこから受電するA・B・C・Dすべての受電側の電圧が下がるという現象が起こります。
この電圧低下は,落雷が落ちた瞬間だけで発生し,一般的に1/000~10/1000秒の間で回復しますが,回復しない場合,電力会社は落雷発生時点から0.02~2秒の間で,落雷した送電線Aだけを切り離します。
そのため,A・B・C・Dは最大2秒間の電圧低下が発生することがあり,これを電力会社では「瞬低」と言います。

瞬停(しゅんてい・瞬時停電)の定義とは

瞬低から回復しないことで切り離された送電線Aには,約1分後に自動で再送電が開始され復帰した状態に戻ります。送電線Aの電気が復帰するまでの約1分間を,電力会社では「瞬停」と定義しています。
自動再送電まで約1分間もあるので,「瞬時」とは言えないと思うかもしれませんが,1分以内の電力停止は電力会社が意図的に発生させている状態なので,電力会社では「停電」と呼びません。

停電の定義とは

電力会社が,切り離した送電線Aに約1分後に自動再送電をおこないます。再送電した際,再度電圧が異常となった場合,またA側の送電を止めます。その後,電圧異常の原因を探しますが,原因が排除されるまで,落雷があったA側は電力停止のままです。
このように約1分間以上長い電力の停止状態が続くことを,電力会社では「停電」と定義しています。

以上のように電力会社では,「瞬低(瞬時電圧低下)」「瞬停(瞬時停電)」「停電」の3種類の電源トラブルを定義しています。なお,「瞬時電圧低下」の「瞬低」と,「瞬時停電」の「瞬停」は,両方とも「シュンテイ」と略して言われています。発音が同じなので,聞いただけではどちらか区別が付きにくく,また,それぞれ対策が異なることがあるので注意が必要です。

瞬断(しゅんだん)とは?

瞬停・瞬低が,瞬断と言われる場合があります。一般的には,意図的に電気を切り替えるときの電気の停止が瞬断と言われることが多いようです。実際瞬停と瞬断は同じ定義になるのですが,電力会社が定義する停電の種類としては,「瞬低(瞬時電圧低下)」「瞬停(瞬時停電)」「停電」の3種類となります。

瞬低・瞬停・停電の主な原因「雷」

雷が電線などに落ちた瞬間に電線と地面が短絡して,電圧が低下することで瞬低が発生します。その他に台風などが原因で送電線を切断するなどで長時間の停電となる場合もありますが,主な原因としては雷です。

瞬停・瞬低検出について

山洋電気の採用している瞬低の検出は,1/1000秒よりも速いスピードでおこないます。瞬停になる前の瞬低を検出し,電圧を整えるため,出力電圧と電流は無瞬断と言えます。

対策装置の種類(無停電電源装置・瞬低対策装置・瞬停対策装置)

無停電電源装置は,瞬低と瞬停,停電をカバーする対策装置です。瞬低対策(補償)装置は,瞬低だけをカバーします。瞬停対策装置は,瞬低と瞬停の両方をカバーします。詳しくは「山洋教室 8時間目」をご覧ください。

今回は,「停電の種類」について学んできました。実は電源トラブルは送電側だけが原因で発生するわけではありません。次回は,私たち電気を使う受電側が原因になる電源トラブルを学んでいきましょう。

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