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山洋電気の歩みと技術革新(26)

ファンの遠隔制御・監視を実現するIoT 製品「San Ace コントローラ」

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History
歴史

ファンが搭載される装置において,ファンは装置を安定動作させるための重要部品であり,ファンの遠隔監視や予防保全を実現するIoT 製品が求められています。
また,装置における低騒音,省エネルギーも常に重要な課題であり,さらなる低騒音,省エネルギーを実現するため,ファンを状況に適した回転速度で運転させることも求められています。こうした要求に応えるため,山洋電気はPWMコントロール機能付きファン(以下,ファンという)の遠隔制御と監視を実現するIoT製品「San Ace コントローラ」を開発しました。

本体設置・接続

San Ace コントローラは,縦置き,横置き,壁掛けが可能な形状としました。すべてのコネクタを前面に配置し配線しやすいようにしています。
また,有線または無線でネットワークに接続することができ,パソコンやスマートフォンなどの端末からアクセスし設定・制御・監視をおこなえます。

ユーザーインターフェース

San Ace コントローラの操作は,ウェブブラウザ経由でできます。ユーザーインターフェースはユーザー視点での使い易さを追求したデザインとし,初めて使用するユーザーでも簡単に操作できます。

計測・監視機能

接続しているファン,専用センサについて以下の項目を計測,監視できます。

ファン:回転速度,電流値,稼動時間
専用センサ:温度,湿度,気圧,加速度

監視に使用する各項目の閾値はユーザーが任意に設定可能です。計測値が設定した閾値を逸脱した場合,本体のLED,外部出力で異常を確認できるほか,メールでの通知とウェブ画面にも表示されます。また,計測データとアラーム発生履歴は内部ストレージに保存され,CSVファイルでWEB画面よりダウンロードできるため,データを予防保全,新製品の開発,不具合解析等に活用することができます。また,外部装置からの入力信号により外部装置の状態を監視し,異常時にアラームを通知する機能も搭載しています。

ファン制御機能

San Ace コントローラは,ファンを4 台まで制御できます。制御方法は手動制御と自動制御と2種類あります。手動制御は接続しているファンに任意のPWM信号デューティ値を入力して回転速度を制御する機能です。PWM信号デューティ値は1%刻みで設定可能のため,所望する回転速度に調節することができます。自動制御は接続している専用センサの計測値に応じてファンの回転速度を自動で調節する機能です。

システム構成例

ファンの遠隔制御と監視を実現した業界初*のIoT製品である「San Ace コントローラ」は,ファンの回転速度を自動抑制することで低騒音化・省エネルギーにできるほか,お客さまの予防保全や新製品の開発,不具合解析などにも貢献できると考えています。
今後も,テクノロジーの発展にともない,お客さまの新しい要望に応えられる新製品を開発していきます。

* 2019 年8月20日現在,当社調べ。

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