TECH COMPASS

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インタビュー
コラム
ものづくり最前線(19)

ユーザビリティを重視したモーションコントローラ 「SANMOTION C S100」の開発

Interview
インタビュー

このコーナーでは,さまざまなシーンで山洋電気の技術を支える人々を紹介していきます。
ものづくりの現場では,日々何を考え,困難にどう立ち向かっているか。製品にこめられた想いをお伝えします。

製造業では,市況の変化やニーズに素早く対応するために,情報通信技術を活用した生産設備の開発が進んでいます。そのなかでも,モーションコントローラは,装置の制御だけでなく,生産管理システムで必要となる情報を各装置から収集・伝達できる通信機能が求められています。
今回は,モーションコントローラ「SANMOTION C S100」の開発秘話を設計のみなさんに聞きました。

  • 児玉 秀明

    設計第二部
    児玉 秀明

  • 遠藤 博人

    設計第二部
    遠藤 博人

  • 村上 龍之介

    設計第二部
    村上 龍之介

  • 開発のきっかけは?

    児玉

    お客さまから,小型で,簡単なコントローラが欲しいというご要求がありました。例えば,既存のコントローラには,複雑な装置に対応した機能や,ロボット制御に対応した高度な機能を実装していましたが,搬送装置や包装機械のような動きが単純な装置を簡単に制御したいといった要望です。こうした多くのお客さまの要望に応えるために,情報機器との通信機能を強化し,ユーザビリティを向上させたモーションコントローラを開発しました。

    従来品との違いは?

    児玉

    今回の「SANMOTION C S100」は従来の製品よりも,簡単に装置の開発ができるコントローラです。お客さまが製品を購入後,すぐに装置の開発に使える,というところを意識した製品です。例えば,コントローラには,標準でデジタル入力を16点,デジタル出力8点を搭載しており,お客さまがドライバーを使わずにケーブルの配線ができるプッシュインタイプのコネクタを採用しました。他にも,コネクタにピン番号と名称が印字されており,回路図やマニュアルを見なくても直感的に配線ができたり,2色のLED表示により,視覚的に入出力の状態が判別できるようになっていたりと,細かい部分にこだわって開発しました。

    インタビュー風景

    今回の製品はかなり小型化されたように見えますが,苦労した部分はありますか。

    遠藤

    開発当初からの基本的なコンセプトとして,従来のコントローラに搭載されているインターフェースはできるだけ互換性を持たせるという方針で開発をおこなってきました。互換性を持たせつつ小型化を実現するということを両立するのに,かなり工夫しました。
    オープンインターフェースを搭載すると,当然,回路や搭載しなければいけないインターフェースのコネクタ部分が増えるので,製品としてどうしても大きくなってしまいます。
    そこで部品の実装密度を上げたり,基板自体の積層枚数を多くしたりすることにより,小型化を実現しました。

    プログラムも従来品と結構違いますか?

    村上

    作業風景

    はい,かなり違います。製品の機能を制限したので,ロボット制御の機能は減りましたが,CNCの機能が増えました。「SANMOTION C S100」の統合開発ソフトウェアのCNCエディタ機能では,動作させたい軌跡をCAD図(DXFファイル)で作成し,読み込ませることにより,プログラムを自動的に生成してくれます。このプログラムレスを実現したことにより,お客さまのプログラム開発時間を大幅に短縮することができます。

    CNCエディタ機能画面

    CNCエディタ機能画面

    仕事への思いを聞かせてください。

    村上

    私はお客さまと直接打ち合わせをする機会が多いので,これからもお客さまの要望を聞き,その要望に合ったものを開発していきたいと思っています。

    遠藤

    今回,私はハードウェアの部分を担当しましたが,自分たちが設計した製品が形になり,それが商品としてお客さまのお役に立てることにとてもやりがいを感じています。今後も,お客さまのところでお役に立てるものを開発できるようにがんばっていきたいと思っています。

    児玉

    山洋電気はただ製品だけをお客さまに届けるわけではありません。サービスもいっしょに提供します。お客さまの課題を解決するために,あらゆる機器を活用し,最新の技術を提供することが私たちの役目です。山洋電気は今後も世の中に無い,新しい技術に挑戦し,お客さまの夢を実現できる製品を開発していきたいと思います。

    サーボシステム事業部 設計第二部

    作成日:2020/05/15