
解決事例
「フードショーケース」の曇りを防止したい
メンテナンスフリー,低消費電力の要求をクリアするファンとは
食品ショーケースメーカーS社(従業員数:約100名)
店舗向け什器や厨房機器などの製造販売をおこなうS社では,ユーザーからの要望を受け,新たに食品用「常温陳列ショーケース」の開発に取り組んでいました。
これまでは,店舗で販売される揚げ物などの惣菜類は調理後に保温ショーケースに陳列されるのが主流でした。しかし最近では,常温ショーケースにすることで味の劣化を防ぎ,保存期間を長くする要求が増えており,新製品はこうしたニーズに応えるものでした。
しかし,試作機で検証したところ,保温ショーケースとは異なり,調理したての食品から出る湯気によって庫内に曇りが発生してしまったのです。同社装置設計部のK部長はこう語ります。
「湯気で中の商品が見えにくくなると購買意欲の低下につながります。ショーケースには鮮度保持とともに食品を見映えよくディスプレイする役目も求められるだけに,この曇りを取り除く必要がありました。」
K氏は,ファンを取り付けてショーケース内に送風することで曇りを防止しようと考えます。しかし,メンテナンスや消費電力における課題に直面することに。
「他の冷蔵ショーケースでも実績があったのでACファンを検討しました。食品用ショーケースは長期間にわたり使用するものなので,ファンには5年以上の期待寿命が求められました。ですが,ACファンではこれを満たすことができませんでした。また省エネ対応のための消費電力も重要なポイントでしたが,こうした要件を満たした最適なファンを見つけることはなかなかできませんでした…。」(K氏)