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解決事例
高温化する装置内部。冷却性能だけでなく,騒音を大幅に抑えるファンが必要

「騒音半分以下,消費電力約40%減,期待寿命1.5倍増」を達成した冷却ファンとは?

OA機器メーカー A社(従業員数:約1,000名)
課題
  • 装置の高性能化にともなう発熱量の増加。
  • 現行ファンより冷却性能をアップすると騒音が課題に。
効果
  • 冷却性能の向上と騒音の低減を両立。
  • 消費電力の低減,長寿命という付加価値も。
多くの技術者が頭を悩ませる装置内の冷却課題。装置の熱トラブルを防ぐためにも適切なファンの選定は重要です。冷却ファンは冷却性能の向上と低騒音の両立,消費電力の低減,期待寿命の向上など,さまざまな課題を克服しながら性能を進化させています。

Problem

冷却性能向上と低騒音化を両立できるファンが見つからない

OA機器を製造するA社は,このほど主力製品のモデルチェンジに向けて開発を進めていました。ところが,装置の高性能化にともない発熱量が増加し,従来の冷却ファンでは十分な冷却効果が得られないことがわかりました。A社開発部門のエンジニアF氏はこのように説明します。

「現行モデルでは,山洋電気の静音タイプのファンを使用していましたが,今回の開発モデルに流用しようとしたところ,冷却性能が足りないことが分かりました。そこで新モデルでは高風量タイプのファンを使って評価を始めました。すると今度は,冷却性能は満たせるものの,騒音が課題となってしまいました。OA機器は人のそばで使われるため,冷却性能を確保しつつ,騒音を抑えられるファンを探す必要がありました。」(F氏)

新モデルの要求を満たすファンを探し,F氏らは山洋電気の営業に相談をもちかけました。
※騒音について詳しくは山洋教室ファンの基礎知識:ファンの騒音と音圧レベル

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Solution

冷却性能を維持しながら,騒音を大幅に低減できるファンを提案

F氏からファンの冷却性能と騒音について相談を受けた山洋電気は,A社の課題に対し,DCファン「San Ace」9RAタイプを提案します。
F氏は,「従来の高風量タイプと同等程度の冷却性能を確保しながら,騒音レベルが低減された。」という担当者の説明に強い期待を持ち,さっそく120×25mmサイズのサンプルを依頼し,社内での実機検証をおこないました。

「検証の結果,当初検討していた高風量タイプのファンと比べ,ファン単体の評価で騒音レベルが4dB(A)低減していることを確認できました。これは,騒音が半分以下になることに相当します。また装置に実装して評価したところ,さらに騒音が下げられることを確認でき驚きました。このファンなら冷却性能も申し分ないうえ,装置騒音の目標仕様も満足させることができると期待できました。」(F氏)

低騒音以外の付加価値や豊富なラインアップも

ほどなく,A社は山洋電気のDCファン「San Ace」9RAタイプの採用を決定しました。

「低騒音に加え,低消費電力※1,長寿命※2というのも魅力的です。さまざまな製品との比較検証でも,山洋電気製ファンの評価が一番良い結果となりました。また,コネクタの追加など,カスタマイズ希望に柔軟にこたえてくれる点も評価のポイントとなりました。今回採用した120x25mm以外のサイズや電圧仕様もラインアップされているので,今後の開発製品でも有力な採用候補となりそうです。」(F氏)

※1 消費電力は従来品と比べてフリーエアー状態で約39%低減。
※2 期待寿命は従来品40,000時間に対し,「San Ace 120」9RAタイプは60,000時間 (L10:残存率90%,60℃,定格電圧,連続運転,フリーエアー状態)

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