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解決事例
「X線診断システム」開発を妨げるのは!?

高度な医療に求められる「画像の高精度化」と「装置の小型化」を実現したい…。

医療機器メーカーU社(従業員数:約1,000名)
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Solution
解決策・効果

カメラの振動は1/10以下,画像精度向上!振動を抑制し処置効率アップへ

詳細な説明を受けた後,J氏は評価用の試作サーボシステムを手配して評価をおこないました。アーム部分のスムーズな動作と高精度な画像の要となる,「新たな制振制御」の性能を検証したのです。

「制振制御機能を初めて使いましたが,予想以上でしたね。以前のシステムでは,どうしても移動時にアーム先端部の振動が大きくなってしまうことがあったのですが,振幅を1/10以下にまで抑えることができました。どのような動きをさせても,アーム先端の振動は肉眼では分からないほどでした。振動を抑制できれば,当然ながら画像精度がアップします。処置効率向上に大きく貢献すると確信しました。」(J氏)

超高速オープンシリアル規格「EtherCAT」に対応,小型化・省配線化に加えさまざまな相乗効果を期待

また,アンプの検証では,オープンシリアル通信規格「EtherCAT」に対応していることで,他社製コントローラでも問題なく動作することを確認しました。

「コントローラ側の開発には時間がかかりそうですが,転送レート100Mbpsの超高速フィールドバスシステムというだけあって,これまでとは桁違いの高速転送・高速処理で,正確な同期性の確保が期待できました。また,他社製サーボシステムを含む複数の機器も同じEtherCAT通信で接続できます。10年来のサーボアンプを置き換えることで体積比が62%も小型化されますし,さらにモータの全長も短くなったので,装置全体で大幅な省スペース化が図れると期待が持てましたね。」(J氏)

新しいサーボシステムの採用は,小型化はもちろん,配線工数の削減や開発コストの削減,不具合・ミスの低減など,さまざまな可能性を秘めています。これらは,同社の開発課題を解決するうえで大きな一歩となりました。

ゲイン調整やトラブルシューティングなどサポートを継続

こうして十分な検証を経た末に,新たなX線診断システムの開発に有効と判断したU社は山洋電気の新型ACサーボシステムの採用を決定。

その後,同社はコントローラの開発と並行して,試作コントローラを組み付けて動作検証を実施。その際に山洋電気はサービススタッフを派遣して最適なゲイン調整をフォローし,その後もU社へのサポートを継続していきました。

「常に現場に直接赴いていただいたので,最適な特性を出すためのゲイン調整をおこなうことができましたし,その後のこまごまとした不明点にもスピーディに回答を得られ,設計開発をスムーズに進めることができました。サーボシステム自体の高性能さに加えて,こうしたサービス力があったからこそ,次期モデル開発に成功できたと感じています」(J氏)

まだ試作機段階ですが,次期X線診断システムは期待通りの性能を発揮。山洋電気製サーボシステムは同社の新たなX線診断機において,装置サイズを15%削減,画像精度を約20%向上という効果をもたらしました。

J氏はこう語っています。
「山洋電気の提案によって,新たなX線診断システム開発に活路が見出せました。医療技術の進歩やニーズの多様化から,より高度な技術を搭載した装置開発が至上命題となるなかで,すぐれた機能と性能をもつこのサーボシステムは,これからも大きな力になってくれると思います。」

効果
  • フィードフォワード制振制御にプラスされた「モデル追従制振制御」により,移動時の振動をさらに小さくし,画像精度も向上。
  • モータとアンプの小型化によって装置の小型化に貢献。今後の新規装置開発時に,設計の自由度向上が期待できる。
  • 超高速オープンシリアル通信規格「EtherCAT」搭載により,配線コストを大幅削減,不具合発生率の低減に貢献。
  • 装置立ち上げがスムーズにいくよう,サービススタッフを派遣して強力サポート。

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