
解決策を探していたF氏は,別案件でA社を定期訪問していた山洋電気の営業担当にこれらの課題を相談。すると営業担当は現在の課題とシステム要件を詳細にヒアリングし,後日「高性能コントローラも多回転アブソリュートエンコーダも不要です。」と提案してきました。強く興味を持ったF氏は詳しく話を聞くことに。
F氏がまず注目したのは,高性能コントローラが不要という点でした。
「山洋電気の提案は,従来のコントローラを流用し,エンコーダもインクリメンタルで十分というものでした。我々としては,システム停止時の位置検出のために,多回転アブソリュートエンコーダが必要と考えていましたし,そのための高機能コントローラも必要と思っていました。しかし,実機にて検証したところ目標の仕分け能力が達成できることが確認できました。
提案していただいたモータの最高速度は6000min-1で,現行のモータと比べ大幅な速度向上が可能でした。また,加減速時の振動制御にも優れ,仕分けシステムを高速化しても十分に振動を抑制できると分かりました。」(F氏)
こうして,山洋電気製サーボモータの採用を正式決定したA社。
「モータの評価の際には,数日でサンプルを納品いただきました。また,モータの採用決定後も技術サービスによる立ち上げ支援や営業の方のサポートにより,迅速な製品化が図れました。」(F氏)
数ヵ月後にリリースされた新製品は,“従来比約2倍”の高速化により,大幅なシステムの速度向上・振動抑制に成功し仕分け性能の大幅向上を実現しました。
F氏はこう語っています。
「当社の要求仕様を実現させるために最適なコストパフォーマンスのシステム提案と技術支援をおこなっていただき,感謝しています。これからも顧客のニーズに合わせた高性能なシステムの開発を目指していくなかで,山洋電気は強い味方となってくれると期待しています。」