
解決事例
高い精度を維持しながら,電線の加工速度をアップしたい!
オープンネットワーク採用が低コストで汎用性の高い装置開発のカギ!?
産業機械メーカーN社 (従業員数:約50名)
電線加工機など各種産業機械を製造・販売するN社。このほど同社では,ワイヤーハーネスの需要増に対応し,加工速度を向上させた新モデルの開発に乗り出していました。N社開発部のI部長はこう語ります。
「電線加工機に求められる最も重要な要素は加工の速度です。お客さまからも多くの要望を受けていました。現行モデルでも1本当たり1秒以内で切断・剥ぎ取り・端子圧着までおこなうことが可能ですが,高い精度を維持したうえで,さらに加工速度の向上を求められていたのです。」
I氏らは加工速度アップを図るため,仕様の見直しをおこないました。しかしここで早速課題に突き当たることになります。
「現行の機種では上位のモーション制御にマイコンを使用していましたが,マイコンボードはICの製造中止などで調達できなくなるケースが多く,その都度,設計変更が必要になり対応に苦慮していました。加えて,マイコン制御では,サーボアンプ1台ごとに指令用のケーブルが必要なため,配線工数がかかっており,この点も重要な改善ポイントでした。」(I氏)
そのほか,コストについても避けて通れません。
「価格競争が激化するなか,電線加工機に対する低価格化の要求は厳しさを増しており,コストダウンも必須でした。加工精度の維持は言うにおよばす,コストをセーブしながらさらなる高速化も実現する…,こうした要求を満たす方法を考えていました。」(I氏)