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解決事例
海外調達にかかる工数やコストの負担を削減!

CE適合した日本製の一台二役の瞬低対策装置とは?

半導体製造装置メーカーD社(従業員数:約1,000名)
課題
  • CEに適合した日本製の瞬低対策装置を探している。
  • 瞬低対策装置とアクティブフィルタの配線作業に工数がかかる。
  • 瞬低対策装置を輸入するための時間とコストが負担になっている。
効果
  • CE適合の瞬低対策装置を開発。
  • 瞬低対策+高調波除去の一台二役で配線工数を削減。
  • 輸入にかかる時間やコストを省くことができた。
  • 国内メーカーなので気軽に製品の相談ができるようになった。

半導体・液晶業界の製造装置メーカーは,半導体製造装置の国際的なガイドラインとして改定され続けているSEMI規格を準拠することが求められています。

Problem
課題

CE適合した日本製の瞬低対策装置がなく負担増

半導体製造装置は海外からの注文が多く,特に中国向けが多くを占めています。中国向けではSEMI規格の準拠だけではなく,CE適合も求められています。
半導体製造装置メーカーD社の開発部A氏はこのように説明します。
「SEMI規格で規定されている1秒の瞬低対策として,瞬低対策装置を調達し,半導体製造装置といっしょにお客さまへ提供していました。しかし,CEに適合した日本製の瞬低対策装置が無く,ヨーロッパ製を購入していました。さらに高調波対策も求められるので,CE適合のアクティブフィルタも別に調達し,やはり半導体製造装置といっしょに提供しなければなりません。本来の当社製品である半導体製造装置に加え,海外からCE適合の瞬低対策装置とアクティブフィルタを調達しなければならないうえ,それらを組み合わせての輸送や機器間の配線などが大きな負担となっていました。」(A氏)

こうした負担を減らすためにA氏は,CE適合した日本製の瞬低対策装置とアクティブフィルタを求めていました。
※瞬低対策装置について詳しくは停電の基礎知識と対策:停電の種類と「瞬停・瞬低・停電」と瞬断とは?違い・発生原因・対策を解説

Solution
解決策・効果

「瞬低対策+高調波除去」で一台二役の瞬低対策装置を提案

A氏は知り合いのエンジニアより山洋電気の製品を薦められたのをきっかけに,瞬低対策装置について問い合わせました。
「山洋電気が瞬低対策装置に定評があることは知っていましたので,CEに沿った瞬低対策装置はないかと相談してみました。」(A氏)
A氏より課題を聞いた山洋電気の担当者は,瞬時電圧低下補償装置「SANUPS C23A」を提案しました。この装置には瞬低対策とアクティブフィルタの両方の機能が搭載されていることから,2つの装置を組み合わせる手間が省けるとA氏は興味を持ちました。しかし,CEには適合していませんでした。

CE適合品の瞬低対策装置を開発

そこで山洋電気はD社の要望を受け,CEを準拠した瞬低対策装置の開発をおこない,日本で初めて※1 CEに適合した瞬低対策装置を完成させ,自社のラインアップに加えました。A氏は開発された瞬時電圧低下補償装置「SANUPS C23A」の性能に満足するとともに,柔軟な対応をした山洋電気の技術力を高く評価しました。
「CEに適合した日本製の瞬低対策装置とアクティブフィルタが入手できるようになり,輸入にかかる時間やコストが削減できました。一台二役なので2つの装置の調達や配線の手間や工数が省けましたし,省スペース化にも貢献しました。」(A氏)

D社はこれ以降,CE適合品が必須となる輸出品には,山洋電気製の瞬時電圧低下補償装置を採用しています。
「国内のメーカーなので以前に比べて気軽にコミュニケーションをとれるのもメリットです。現在は新モデル開発に向けて,容量選定などについて相談に乗ってもらっています。」(A氏)

※1 2020年2月12日現在。

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公開日:

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