半導体メーカーG社は,工場内にUPSを設置し,停電・瞬低対策を施しています。工場長のD氏はこう語ります。
「クリーンルーム内は,作業工程を全自動化しています。そのため,一部の機器が停止するだけで工場全体の生産に影響します。そこで停電対策のためUPSを導入しているのですが,当社工場はエネルギー管理指定工場に指定されており,消費電力の削減が求められています。電力使用量の削減をおこなうため,複数台あるUPSの消費電力の対策が必要でした。」
そのような状況のなか,リプレース時期を迎えたUPSの選定をおこなっていました。
「別の課題として日々のメンテナンスについても不安を抱えていました。以前,定期的に実施しているバッテリチェックの際,バッテリの減りが早いことに気づきました。そのときは急いでバッテリを交換し,問題にはいたらなかったのですが,事前に交換タイミングがわからないことに不安を感じました。」(D氏)
D氏は,今回のリプレースを機にこれらの課題をクリアできるUPSを探していました。
*瞬低(瞬時電圧低下)・・・ 送電線などの故障により,0.07~2秒間電圧が低下する現象
UPSのリプレースについて情報収集をおこなっていたD氏は,別の工場で採用実績のあった山洋電気にコンタクトを取り,今回の現象について相談しました。
山洋電気の担当者は,D氏より事情を細かくヒアリングした後,同社に最適なUPSとして,パラレルプロセッシング給電方式の「SANUPS E23A」を提案しました。
「説明を伺ったところ,現在使用中の常時インバータ給電方式のUPSより,パラレルプロセッシング給電方式のほうが,電力変換効率が高いことが分かりました。提案してもらった『SANUPS E23A』の変換効率は97%で,現行のUPSに比べて消費電力が1/3になるとのことで,大幅な省エネ効果が期待できました。」(D氏)
担当者は「SANUPS E23A」に自動でバッテリ寿命をチェックする機能があることを説明しました。
「この機能があれば,バッテリ劣化によるトラブルを事前に防ぐことができると思います。自動的にバッテリチェックを実施してくれるので,作業者の手配が不要で,時間とコストの削減につながります。これなら万一の電力トラブルに対しても安心です。」(D氏)
こうした提案を受け,G社はほどなく「SANUPS E23A」の採用を決定しました。
「今回のUPSは受注生産のため,バッテリのメーカーや種類を自由に指定できるのも魅力でした。また,バッテリ盤をカスタマイズすることで,省スペース化を実現できるほか,レイアウトもしやすくなると期待が持てました。山洋電気には今後もいろいろお願いしたいと思っています。」(D氏)
パラレルプロセッシング給電方式について詳しくは「パラレルプロセッシング給電方式のUPS」もご覧ください。
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