
E氏は,情報収集を進めるなか,山洋電気がさまざまなUPSを扱っていることを知ります。さっそく営業担当者を呼んで詳しく聞くことにしました。
後日,D社を訪れた営業担当者は,同社の要件を詳細にヒアリングしたうえで,「オフィスのPC・ルータなどとは比較にならないほど,ミッションクリティカルなサーバルームのバックアップには,より安定供給で信頼性が高い“常時インバータ給電方式”のUPSを選択すべき。」と提案します。
「当社が最優先で求める“信頼性重視”にかなった提案で,すぐに納得できました。このタイプのUPSは,情報・通信システムや金融システムなどでも使用されているとのことで,重要データを保護するための電源バックアップとして,十分安心できるレベルでした。」(E氏)
さらに,提案の中でE氏が特に着目したポイントは,以下の2点でした。
1つ目は,給電信頼度を向上させる並列冗長(N+1)構成で,高度な信頼性が要求される負荷のバックアップに最適なことでした。
2つ目は,バッテリチェック機能など各種情報の一元管理で,いざという時に必ず動作する状態を維持できることです。
「設定した周期で,定期的に自動バッテリチェックを実施・レポーティングできるので,いざという時にバッテリ切れ,という本末転倒な事態を回避できます。また,SANUPS SOFTWAREにより常に電源の状態を監視できるので,管理者に負担が少ないこともポイントでした。ネットワークとサーバを含むシステム全体の信頼性と管理性が向上し,電源障害時の対策を迅速にとれるようになります。」(E氏)
山洋電気が提案した“常時インバータ給電方式UPS SANUPS A11Jシリーズ”は,出力力率0.9を実現しているため,高力率の装置にも対応できます。その使用可能電力は5kVAユニットで4.5kWを実現しており,大容量ラックおよび機器へも余裕をもって給電できます。
「あるラックでは,これまで使用していたUPSの出力力率が0.7だったため,10kVAのUPSを使用していましたが,山洋電気のSANUPS A11Jは出力力率が0.9なので5kVAユニットでバックアップ可能となり,コスト削減,省スペース化につながることがわかりました。また,効率も93%と高くサーバルーム全体の消費電力削減にも貢献します。山洋電気のUPSはまさにベストな選択肢でした。」(E氏)
こうして,その機能性やメリットを十分に検討したうえで,D社は山洋電気のSANUPS A11Jの採用を決定しました。
導入決定にあたっては,5kVAのユニットを組み合わせることで,最大20kVAまで柔軟にユニット構成できる拡張性も大きな決め手でした。ラックごとの負荷容量に応じて,最適なUPSシステムの構築に成功することができたのです。また,設置後も必要なときに増設することができるので,イニシャルコストが削減できます。
導入の後,E氏はこう総括しています。
「山洋電気のアドバイスは,当社の課題・要件を十分に理解したものでした。おかげで,コストと信頼性のバランスに優れた「電源対策」を実現することができ,情報システム部門としては,大きな課題が解消されて安心していますよ。」