
解決事例
医療用分析器の小型モデル開発。現行ファンの流用では発熱が課題に…
ファンの置き換えメリットを生かし,冷却性能と騒音低減を両立!
医療用分析器メーカーK社(従業員数:約400名)
K社では医療用分析器の新モデルの開発に取り組んでいました。新モデルでは小型化を目指していましたが,開発を進めるなか,ファン選定における冷却能力と静音性のバランスが問題となっていました。製品開発部のH氏は次のように語ります。
「医療機器は,安全性・信頼性が重視されます。そのため,実績のある現行の部品を活用しながら設計するのが基本です。しかし,新モデル開発にあたり実機評価したところ,冷却能力が不足することが分かり,設計の見直しが必要になりました。小型化により熱が逃げづらくなり,発熱の問題が課題になったのです。冷却能力を高めるために他装置で採用中の風量・静圧が現行より高いファンを試してみたのですが,騒音が大幅に上がってしまったのです。」
H氏は,高回転のファンなので音圧レベルが高いことは分かっていましたが…
「医療現場で使う装置ですし,新製品なのでできれば現行装置よりも騒音は抑えたいと考えていました。しかし,筐体や構造の見直しをおこなうコストや開発期間の余裕はありませんでした。」(H氏)
H氏は,ファンのサイズを変えずに,冷却能力が高く,騒音レベルが低いファンを探すしかありませんでした。
※風量・静圧について詳しくは山洋教室ファンの基礎知識:ファンの風量と静圧