
▲PWMコントロール機能イメージ
PWMコントロール機能とは,「Pulse Width Modulation(パルス幅変調)」を用いた制御機能であり,コントロール端子-GND間に入力するパルス信号のデューティ比を変化させることにより,ファンの回転速度を外部からコントロールする機能です。
装置の発熱状態(負荷状態)の変化に応じて,必要なときに最適な風量を調整できるため,効率よく冷却でき,消費電力の低減や装置の低騒音に効果があります。
※当社製品の例でご説明しています
PWMコントロール機能付きファンは,以下の特性のように,入力するPWM信号のデューティ比に応じてファンの回転速度が変化します。
使用者自身で回転速度の設定ができ,必要なときに必要な回転速度で運転ができます。
また,使用者の要求にあわせて,PWM信号に対する回転速度をカスタマイズし,ファン停止や低速回転するなどの仕様にすることもできます。
以下の内容は,PWMデューティサイクル0%時にファンが停止する仕様の特性例です。仕様は型番ごとに異なりますので,詳細はお問い合わせください。
PWMデューティ・回転速度特性グラフの破線,もしくは線がない部分は,回転速度が安定しない領域を示しています。 (上図ではPWMデューティサイクル:20%以下)
PWMコントロール制御のためには,PWM回路をあらたに設計する必要がありました。 この製品を使用すれば,あらたな回路設計せずにPWMコントロール機能付きファンを活用でき,装置の低消費電力,低騒音に貢献します。
定格電圧 12 V/24 V/48 Vのファンと共通の電源で使用できます。
PWMコントロール機能付きファンを最大4台まで接続して使用できます。
電圧コントロール,可変抵抗コントロール,サーミスタコントロールが可能です。
当社製PWMコントロール機能付きファンを適用した例を紹介します。
装置上の空気温度や部品温度を感知するサーミスタと,PWM制御回路の組み合わせにより,装置の温度変化に応じてPWMコントロール機能付きファンを制御します。
デジタル入力(PWM信号)による制御のため,ファンの種類や入力電圧に関係なく,複数のファンを同時に制御することができます。
図のように,装置内にPWM特性の異なる製品を複数設置し同時に制御することで,装置の状態の変化に応じて必要な風量を調整できるため,消費電力の低減や装置の低騒音に効果があります。
モード | PWMデューティ | ファンA | ファンB,C |
フル運転 | 100% | 5000 min-1 | 5000 min-1 |
通常運転 | 60% | 3500 min-1 | 4000 min-1 |
スタンバイ(省エネ) | 0% | 停止 | 1500 min-1 |
出典:山洋電気株式会社 クーリングシステム総合カタログ 技術資料
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