冷却ファン回転部への安全対策にはフィンガーガードがおすすめ
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運転状態のファンは羽根が回転しており、接触すると危険です。そのため、指や異物が回転している羽根に触れないよう安全対策が必要となります。
フィンガーガードは各種あるガード形状のなかでも、ファンの風量低下や騒音増加を最も抑えながら安全対策が図れる形状の製品です。
本記事では、山洋電気のフィンガーガードの特長について解説します。
回転しているファンの羽根に指や異物が接触するのを防ぐための安全対策には、フィンガーガードのほか、板金へのスリットやパンチ穴などによるガードも見受けられます。
フィンガーガード
5㎜幅同心円状穴
φ5mmパンチ穴
4㎜間隔スリット
「風が通ればどれも同じなのでは?」と感じる方が多いかもしれませんが、ガードの形状は装置全体の冷却や装置性能を左右する重要なファクターです。
下図・表は、ガード形状による最大風量と騒音レベルの差を示しています。
ガードの形状によって、得られる風量や騒音に違いが生じることをご理解いただけるかと思います。ガードの開口面積が小さくなるほど、通風抵抗が大きくなるため、風量が減少し、騒音が増加する傾向があります。
開口面積が小さい=通風抵抗が大きなガード形状の場合、必要な風量を計算してファンを選定したにもかかわらず、ガードを実装した際に冷却性能が低下してしまう、また、予想以上に大きな騒音が発生してしまう可能性があります。
また、不足する風量を補うためにファンの回転数を上げると、騒音がさらに大きくなるだけでなく、消費電力の増加にもつながります。
フィンガーガードを使用することで、ファンの風量低下や騒音の増加を抑えながら、安全対策を図ることができます。
以上のように、フィンガーガードは指や異物の侵入を防ぎますが、溶接が剥がれるとその機能が損なわれます。また、メッキが剥がれると、装置内部へ侵入し、電子回路に付着して不具合を引き起こす場合があります。フィンガーガードの傷や汚れは、装置の質感にも影響します。
山洋電気では、定期的な冶具の更新や工程検査、外観検査や数量検査などをおこない、高品質・高信頼なものづくりに取り組んでいます。
山洋電気では、さまざまな環境や外観に合わせてお選びいただける、3種類のフィンガーガードをラインアップしています。
カチオン電着塗装は、ニッケルクロムメッキと比較して耐食性や防錆力に優れています。 防水ファンには、カチオン電着塗装のフィンガーガードや樹脂フィンガーガードがおすすめです。
フィンガーガードは、安全対策だけでなく、ファンの送風性能や騒音レベル、さらには装置の外観にも影響する重要な製品です。装置のパフォーマンスを最大限に引き出すために、山洋電気の高品質なフィンガーガードをご検討ください。
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