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ファンの基礎知識

10時間目 遠心ファンの特徴

10時間目では,軸流ファンとは見た目や特性,使い方が大きく異なる遠心ファンについて学んでいきましょう。

ファンの基礎知識や活用事例・課題解決事例集

    
  • ファンの基礎知識(1-7時間目まとめ版)
  • デジタルサイネージ,業務用厨房機器,電源装置へのファンの導入事例
  • ファンの低騒音化,防水性強化,長寿命化,防油性強化,信頼性強化,耐温性強化,高風量化,低振動化,保守工数削減の課題解決事例

遠心ファンの構造

遠心ファンは中心部にモータを配置し,そのモータに羽根車が取り付けられており,軸流ファンのようなフレームがありません。
軸流ファンが吸い込んだ風をそのまま後方へ吐き出すのに対し,遠心ファンは吸い込んだ風を90°曲げた方向へ,羽根車が回転する遠心力により側面から放射状に風を吐き出します。基本的に遠心ファンを使うときは,風を効率よく取り込めるようインレットノズルを取り付けます。吸い込みの空間と吐き出しの空間とをしっかり分けることで風を効率よく取り込めるようになり,遠心ファンの能力を最大限に発揮させることができます。

▲図1:遠心ファンの構造
▲図1:遠心ファンの構造

▲図2:軸流ファンと風速分布の比較
▲図2:軸流ファンと風速分布の比較

遠心ファンの特性

▲図3:通風抵抗と風量-静圧特性例
▲図3:通風抵抗と風量-静圧特性例

遠心ファンの構造が軸流ファンとまったく異なるため,軸流ファンのP-Q特性のように,フラットになっている旋回失速領域がありません。そのため,遠心ファンのP-Q特性は直線に近い曲線になります。また,消費電力曲線と音圧レベル曲線は型番によって傾向が変わります。

▲図3:通風抵抗と風量-静圧特性例
▲図3:通風抵抗と風量-静圧特性例

遠心ファンのかしこい使い方

遠心ファンのP-Q特性に旋回失速領域がないので,通風抵抗との動作点位置についても軸流ファンに比べ,使用可能な動作点の範囲が広いです。遠心ファンの消費電力曲線と音圧レベル曲線は型番によって傾向が変わりますが,同じ動作点で使用する軸流ファンよりも音圧が下がったり,消費電力が低くなったりする場合もあります。
高静圧で風を強く吸い込める特徴から,大型装置内部全体の空気の入れ替えや熱交換器など,空気を大きく動かす用途に適しているファンと言えます。

監修:山洋電気株式会社 クーリングシステム設計部

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