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【ファン選定のポイント】

ファンの選定ポイントとは

装置の高性能化,高密度化に伴い,機器の発熱は増加しており,冷却技術の重要性が高まっています。
ファンの特性や動作状態を理解して最適なファンを選ぶことが,装置の性能の向上には重要です。

1. ファンの選定で見るべきポイント

ポイントをピックアップしてご紹介しています。詳しくは基礎知識をわかりやすくまとめた資料を無料でダウンロードして,ぜひご活用ください。

1. サイズ

装置の大きさや発熱量に応じて適切なサイズのファンを選ぶ必要があります。
ファンが大きすぎると無駄なスペースをとり,逆に小さすぎると冷却性能が不足する可能性があります。

2. 電源仕様

電圧,周波数,消費電力などを確認し,既存の電源システムと適合するファンを選ぶことが必要です。異なる国や地域で使用する場合は,電源仕様が異なるため注意が必要です。

3. 風量・静圧・回転速度

ファンの風量とは風が出る量であり,静圧とは風が静止した状態で周囲を押す力のことです。また,基本的にファンの風量は回転速度に比例し,静圧は回転速度の2乗に比例します。

※詳しくは【ファンの基礎知識】4時間目 ファンの風量と静圧

4. 装置の通風抵抗

「通風抵抗」は装置内の空気の流れにくさのことで,装置の「通風抵抗」とファンの「風量-静圧特性」が交差する点を「動作点」と呼びます。この「動作点」からファンの「動作風量」を算出することができます。

※詳しくは【ファンの基礎知識】7時間目 装置の通風抵抗

5. 使用環境

冷却ファンは設置環境によって性能が発揮できない場合があります。温度・湿度・粉塵の有無を考慮したファンを選ぶ必要があります。

※詳しくは【ファンの種類と特長】耐環境ファン 防水ファン・防油ファン・耐温ファン・耐Gファンの特徴

6. 騒音レベル

ファンの仕様書には,ファンが定格で回転しているときの音圧レベルが記載されています。人が近くにいる環境では,静音設計が求められる場合があります。

※詳しくは【ファンの基礎知識】6時間目 ファンの騒音と音圧レベル

7. 寿命

ファンの寿命は装置の寿命を左右します。ファンの寿命が装置より短いと,装置のメンテナンスとして,ファンの交換が必要になってしまいます。

※詳しくは【ファンの基礎知識】3時間目 ファンの寿命

8. カスタマイズ性

特定の要件や環境に応じたカスタマイズが必要な場合,柔軟に対応できるメーカーを選ぶことがプロジェクトの成功に寄与します。また,カスタマイズ部分も保証に含まれるかも確認しましょう。

2. 条件からファンを絞り込む

ポイントが分かったら,実際に山洋電気のプロダクトサイトで条件からファンを絞り込むことができます。ぜひご活用ください。

3. 目的別:ファンの選定例

  • 長期間の無保守運転が必要:長寿命ファン
  • オイルミスト対策をしたい:防油ファン(工作機械メーカーP社の事例
  • 屋外使用時の雨水対策をしたい:防水ファン
  • 装置の実装密度が高い:二重反転ファン
  • 消費電力や騒音を減らしたい:ACDCファン(制御盤メーカーA社の事例

山洋電気では,多様なファンのラインナップ,
お客さまのご要望に合わせた各種カスタマイズやファンの全品検査などで,お客さまのビジネスをサポートします

基礎知識をわかりやすくまとめた資料を無料でダウンロード

資料の内容

  • ファン選定のおおまかな流れ
  • ファン選定時に確認すること
    • サイズ・
    • 定格電圧
    • 冷却性能(風量・静圧・回転数)
    • センサ仕様
    • PWMコントロール機能
    • 騒音を低減する方法
    • 消費電力を抑える方法
  • ACファン選定時の注意点
  • 装置に最適なファンを選定するには

公開日:

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